| EP便り2009年11月号 |
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エパレク学習会の情報誌 EP便り 2009年11月号今月号は、10月に行われた学習会でのご質問をまとめました。 (EP便りpdf版はこちら)
11月の学習会のお知らせ日時:11月14日(土) 13:00〜16:00会場:高輪区民センター3階 講習室 〒108-0074 港区高輪1-16-25 高輪コミュニティーぷらざ TEL(03)5421-7616 FAX:(03)5421-7628 http://www.koyukai.org/takanawa_guide.html <会場への交通機関>地下鉄南北線/三田線 白金高輪駅下車出口1番 駅の真上です。 (センターには専用の駐車場がありません) 学習会のご案内エパレクでは、毎月1回(原則第2土曜日、1月8月はお休み)ぜんそくやCOPDなどについての学習会をしています。初めて病気と診断されて不安な時、病気のことをもっと知りたい時、処方された薬について気になる時などにお気軽にご参加ください。病気とじょうずにつきあうことができるようになった先輩患者(EP)や薬剤師などの専門家とテーブルを囲んでいっしょに勉強してみませんか。わかりやすいテキストや薬の一覧表などもご用意しております。
インフルエンザの感染拡大に伴い、学習会へ参加する方に気をつけていただきたいこと熱がある、セキが出る、のどが痛いなどといったカゼの症状がある時にはご参加を見合わせてください。インフルエンザは交通機関や大勢の人の集まるところでは多くの人に同時に感染します。また、症状が治まってからも2日ほどは人にうつす恐れがありますので、なるべく自宅で療養することをお勧めいたします。皆様に安心してご参加して頂けますよう、ご協力ください。
季節型インフルエンザと新型インフルエンザ(H1N1)の情報にご注意ください
引き続き新型インフルエンザの感染が拡大しています。また寒さに向かい、例年同様、季節型インフルエンザの流行も予想されますので、そちらの予防にも十分ご留意ください。予防の一番は、ワクチンの予防接種で病気に対する免疫をつけることです。もし罹った場合でも、症状を軽くします。すでに季節型インフルエンザの予防接種がはじまり、まもなく新型インフルエンザのワクチンも供給されますので、体調を整えて早めに予防接種を受けましょう。接種時期はお住まいの地域によって違います。また優先接種は、原則かかりつけ医で、またはかかりつけ医の紹介状を持って接種機関で受けます。アレルギーなどで副作用がご心配の方はかかりつけ医に相談しましょう。ぜんそくやCOPDなど慢性呼吸器疾患のある方、他の基礎疾患のある方、経口ステロイド薬や免疫抑制薬を使って治療をされている方については、インフルエンザの重症化や肺炎、また持病の重症化が懸念されていますので十分ご注意下さい。
☆厚生労働省新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html ☆新型インフルエンザ対策(A/H1N1)ぜんそくなどの呼吸器疾患のある人へ http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/09-18-01.pdf
エパレクオープンセミナーのお知らせ独立行政法人環境再生保全機構と共催する「第5回熟練患者(EP)と専門家が答える大相談会」を2010年1月31日(日)に予定しております。ご講演くださる先生方は、相澤久道先生(久留米大学 内科教授=COPD)秋山一男先生(相模原病院 院長=ぜんそく、アレルギー)浦島充佳先生(東京慈恵会医科大学 小児科准教授=感染症/新型インフルエンザ)です。
☆10月の学習会での話し合いとセミナーでのご質問やご回答から、今回のQ&Aをまとめました。(記号「A」はEPや患者会から、「薬A」は薬剤師から、「医A」は専門医からの回答です) 今回は、外部の薬剤師さんが三人ご参加下さいました。クラス分けテーブルでのサポート後、全員集まった席では「薬剤師さんに何でも聞いてみよう」というコンセプトで活発な質疑がありました。日頃馴染んでいる薬剤師さんとは違うスタンス、またそれぞれ違うお仕事現場(薬剤師の教育、救急病院、在宅医療など)でのご経験から感じておられることなどを伺う貴重な機会になり、新たに気づかれたこと、視野が広がったことなども多かったのではないでしょうか。最近参加されたばかりの方は、ご質問に勇気がいったかもしれません。でも学習会は参加歴の長さや病気の程度などは一切関係なく「仲間としていっしょに勉強する所」です。皆さん活発に発言されていて、病気との取り組みの真剣さが伝わってきました Q:吸入ステロイドはいつまで続けるんですか?
薬A:ぜんそくは気道の慢性炎症を抑え、症状が出ないように管理する治療法が確立しています。長期管理薬(コントローラー)の、「抗炎症薬」の吸入ステロイド薬(以下、ICS)やICSと長時間作用型β2刺激薬の合剤は、発作などの強い症状が出なくなっても「気道の慢性的な炎症」を抑え、喘息症状や発作が再発するのを防ぐために長期的に使う薬で、副作用がほとんど出ないように作られています。症状が完全に出なくなってから3年を目安に一度中止してみる、という考え方がある一方、ICSを中止すると気道の炎症が再燃するというデータもあるようです。これらは一般的なお話なので、疑問があればご自身でかかりつけ医とご相談なさってください。 A:どの薬にも効果(ベネフィット)と副作用(リスク)があります。説明を良く聞き、その両方を納得して治療を受けることが大切です。「薬を止められないかしら?」と考えた時には、「なぜ止めたいのか」(副作用が心配、効果が実感できない、症状が良くなっている、使い勝手が悪い)などその理由を明確にしてから、かかりつけ医に相談してみましょう。「あなたの場合」についての情報を共有しているのは「医師とあなた」だけです。効果が実感できない、使い勝手が悪い、操作が面倒などという場合には薬剤を変更したり、使い方を習うことで改善する場合があります。自覚症状が出ないから、という場合にも検査をすると問題点が残っている場合があります。もし、「副作用かしら?」という身体の変調を感じた時には、すぐに医師や薬剤師に連絡してください。 医A:いつ迄,使用するかと言う事については、まだ的確な基準は確立されていません。以前は自分にとって一番具合の悪い季節に連続2年間問題がなければやめて良いと言う考え方もありましたが、最近の知見ではやめると徐々に悪くなる事が明らかになり出来るだけ継続した方が良いだろうと考えられています。最も大事なポイントは「もしも中止するとしても厳密な監視下で中止してみる事」。良くなったからと言って勝手に治療を中断したり薬をやめてしまう方達の中には,悪化時のアクションプランなどもすっかりと忘れてしまっている方が多いので、急な発作で慌てて救急車を呼んだり,救急病院に駆け込んだり、また再度重症発作になった方を良く見かけます。中止する場合でも、再度増悪した時は悪化時のアクションプランに基づいて治療を行い、症状のコントロールレベルに戻した上で、維持する事を考える必要があります。僅かな治療で最善の状態を維持できると言う点では現在の吸入ステロイドの治療は非常に良い治療法と言えますから、今順調に経過している方は時期を見て治療薬を減らす事を検討するのは構いませんが敢えて治療を中断する必要はないと思います。つまり発作が出ない最低量を用い、もしも症状が増悪する時はアクションプランを駆使すると言う事で良いと思います。いずれにしても、今迄の重症度や,その方,特有の季節的な変動なども考慮する必要があり主治医と良く話し合って方針を決めていただくのが最善だと良いと思います。
Q:発作治療薬(β2刺激薬)を使うと心臓がドキドキします。身体に悪影響は?
薬A:発作治療薬は気管支の収縮(ぎゅっと細くなって息の通り道が細くなった状態)を広げる働きがあります。個人差はありますが副作用として心臓がドキドキしたり、足がつったりすることがあります。時間が経つと症状はなくなりますが、時には続く事もあり、薬の減量を余儀なくされる場合もあります。吸入器の場合は、通常の使いかた(20分以上間隔をあけて一回について1ないし2吸入、2吸入使った場合は3ないし4時間あけて、一日4回まで)で何か長期的な不都合が起こることはありませんが時に不整脈が出る方がいますので今迄、心電図で問題を指摘された方は主治医に相談してください。使う時には、「少し症状を感じるな」という早めの時期に使うのが一番効果的です。あまり苦しくなってからでは、薬が必要な部分まで届きにくく、効果も出にくくなります。息苦しいと思ったら早めに使用したほうが効果も大きく使用量もかえって少なくてすみます。1〜2パフの吸入を20~30分おきに2~3回繰り返しても、症状が改善されない場合は、なるべく早めに医師を訪ねてください。 A:皆さん、今カバンの中に発作治療薬を持っていますか?処方されていますか?ぜんそくの発作は予測しない時に急に起こることがあります。普段なんでもないから、この頃調子がいいから、などと油断をしていると、とっさの時に使えません。「元気に出歩く時のお守り」と思って持ち歩くことをお勧めします。普段使わずにすんでいる人は喘息日記に有効期限を記載しておくなどしっかり管理することも重要です。 医A:発作治療薬(β2刺激薬)は吸入器以外に内服薬と貼付薬があります。少量で効くので吸入が主流ですが症状が強い方等でこれしか効かないと言う時はやむを得ず、スピロペント、メプチンなどの内服薬を使う事もあります。吸入と同様、動悸、足のつり、手の震え等の副作用があり症状が治まったらなるべく早く減量、中止します。吸入が最も効率が良いのですが内服の他、テープ剤としてホクナリンテープやツロブテロールテープを使う場合もあります。徐々に効くので副作用が出にくく、また出ても直ぐにはがしてしまえば良いので使い易いと思います。ただしドキドキするという副作用に加え、かぶれてしまう、はがれてしまう等の問題もあります。いずれも抗炎症効果のある吸入ステロイドなどの薬と併用して用いるのが原則で単独では普通、使いません。また長期に連用すると耐性が出来ると言われ、なるべく症状が改善したら中止します。 <その他の大事なコメント>救急車を受け入れている病院の薬剤師さんから、「病院に着けば助けてあげられるので、ぜんそく患者さんはなるべく一人暮らしを避けて、できたら1階に住んで欲しい」というお話がありました。通報と搬送の両方の問題点についてのご指摘です。苦しくなってから119番通報をしても「苦しくて話すことができない」状態では助けを求めることが困難ですが、近くに家族や友人などがいれば、様子がおかしいと察してくれたりかわりに電話をしてくれたりできます。また、せっかく救急車が現場に到着しても、動けなくなった人を階段などを使って運び出すには時間がかかります。一刻を争う事態の時にそれでは助かりません。ぜんそく死の統計でも、自宅や搬送中になくなる方が多いことがわかっています。日頃のコントロールが大切なのは言うまでもありませんが、その他のことについても自分にとってリスクにならない生き方を合理的に選択できているか、見直してみることも必要です。
監修:灰田美知子 文責:黒木宏隆、矢内純子
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